安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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「マダム炭疽菌」釈放
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〈 Tue, 20 Dec 2005 〉


●サッダムを助けた細菌科学者
「マダム炭疽菌」を覚えていますか?イラクの生物化学兵器計画の中心にあった女性科学者Huda Salih Mhadi Ammash 。もう一人は「ばい菌博士」と呼ばれたRihab Tahaという女性。それぞれアメリカとイギリスの大学で学んだ二人は。イラクの細菌兵器開発計画に関わったとして、バグダッド陥落後ただちに逮捕されました。写真は指名手配トランプカードでハートの5にリストされた「マダム炭疽菌」。これら二人の女性を含む27人が既に釈放されたか近々約3年におよぶ拘留から解放される。

サッダムは生物化学兵器も核も持っていなかった事実がとっくにあきらかになっていたが、それで釈放するのではない。ブッシュが先月からの連続演説の4回目でイラク死者3万人と発言したからでもない。イラク人死亡者は今年初頭にすでに25000人まで達していた。今年特に増えたわけではないからです。それより米兵死者が許容限度2000人を突破した秋口から、米国内でイラクは失敗だった。Enough is enough!もう充分、との気分が充満したためである。

●ブッシュの失敗を探すトレンドにひとこと
いま、あちこちでブッシュへの非難材料を探しまわるのがトレンディーになっています。まもるブッシュとしてはマッッケイン上院議員の求めた捕虜虐待防止に賛成して「人権」大統領を気取っていたので、ここは先手をうって非難よけに釈放したのだろう。でもまたあたらしく電話盗聴・Eメール盗読がリークされた、ブッシユ攻撃の材料はいくらでも出る気配です。

戦争とはそういう秘密部分がタンとありますが、成功している場合はほじくらない。第二次大戦における勝者側の非難素材は人気のないテーマです。逆に、反乱に手こずるイラクにたいしては「やらなきゃ良かった」との思いから、後知恵で失敗とおもわれる数々を暴くこと、それがメディアや来年の中間選挙も見据えて与野党議員のやりがいのある仕事になってまいりました。

スラリと書きましたが、こういう傾向はわたしの好まざるところで、大局的にブッシュ支持でやってます、念のため。さて、二人の科学者を含む政治犯が「もはや治安の脅威とならない」との理由付けで釈放されたのは、きわめて喜ばしい。ただ、現状のイラクでは身の危険があるためヨルダンに送られた。(了)



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