安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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中国、エアバスを150機注文
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〈 Tue, 06 Dec 2005 〉


●中国ムタイに沈黙するフランス

中国がエアバスを150機、80億ドルの買い物を契約した。エアバスは仏独英が共同開発する国際会社であるが、フランスが主導権を持っている。中仏関係はもう、これ以上良好になりえないほどに麗しい。なぜかって、フランスは中国のやることに抗議しませんからね。

中国は世界各地の紛争地帯に,西側が武器輸出を停止するように同意すると、その間隙をぬって中国が独裁政府に売り込み、利権を得る。例えば、カシミールは印パ紛争が小康を得、パキスタン側は地震被害者が冬を越せるか危急の事態であるのに、中国はインド側カシミールに武器を送り込んでいる。インド側が武器貸与を自粛しているスキにです。ネパールの王室を乗っ取った独裁国王に武器供与をおこなった。ここも西側が制裁しているスキにです。

極めつけはスーダン、スーダン政府はジャンジャウイ殺りくグループを支援している最悪の権力。ここで中国は葺き供与と引き換えに石油を掘り出した。また昨日TVを見ていたら、イラクのクルド地区で、いかなるツテか中国人の試掘チームが掘っているではないか。ぶったまげた。

日本の自衛隊は、一所懸命サマワのために高給で働いていますが、石油なんか取りませんよね。「石油ではない」ってところを体現しなければなりません。 しかし、昨日TVでみてぶったまげました:中国はイラクのためにな〜も支援してないとおもうが、中国技術者集団が掘ってますよ。

かような不埒な行いを当然、西側は非難する。ところがフランスからはあまり聞こえてこない。中国は中米関係が良好と公式見解になっているので中国人はみなそう思っている。日本でも影響されて本気に日米関係を懸念する意見があるが、米議会や米国民はそうでもない。しかるにフランスでは国全体が中仏関係はとても良いとおもっている。

●中国で組み立てるエアバス

パリで調印式にあらわれた温家宝・首相とド・ビルパン首相にはなんのわだかまりもない。最初の契約、A320型はシングル・エイル(単通路)で小さめである。一定額の部品を中国国内で調達し、国内で組み立てるような内容といわれ、中国の報道では「エアバスを組み立てるのはフランス、ドイツ、中国の3国である」と鼻高々である。一部そうなりのでしょう。その他の機種は追って10億ドルの追加注文が予定されているが、これは完成品である。

●ボーイング vs エアバス

中国はさきのブッシュ訪問時にボーイン・グドリームライナー70機の購入を決めた。これまでの合計は122機で総額120億ドル、2010年頃に納入が完了する。しかし、中国は今後もっと必要とされ、2030年には28000機の飛行機が飛ぶ米に次ぐ航空国になると言われる。

そういわれてもです、操縦士はいるの? 空港は、航空管制官はや整備士は足りるの?燃料は、飛行機は石油でしか飛ばない。しかも大食らいです。事故の補償は……etc. 滞りなく進みましたらご喝采を。(了)



Pnorama Box制作委員会

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