安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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ノルウェー、ロイヤルボーイ誕生
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〈 Sun, 04 Dec 2005 〉


●出産後5時間で帰宅

皇太子妃メッテ・マーリットMetteMarittさんが土曜日、オスロの国立病院で男の子を出産。朝7時に入院して1045分がお喜びのときでした。お昼過ぎにはへその緒を切ったホーコン・マグヌス皇太子が記者会見にあらわれご報告。赤ちゃんは身長52cm、体重3994gと平均よりやや大きめ、予定日より遅れたが母子ともに健康とのこと。そして午後3時45分には夫妻と赤ちゃんは自宅に帰りました。なるほど健康なお体です。

この国では、前もって入院し。誕生後も数日入院するようなことはしない。ま、王室だから看護婦出産に際してが付き添ってしばらく皇太子宅に詰めますが、簡素なものです。メッテ・マーリットさんの3人目の子供、まだ名前は決まっていませんが、後日、パパがデジカメで撮った写真をHPで公表するそうです。

●王位継承権は長女が先。

さて、一番上の男の子マリウスはメッテさんの別れた前夫のあいだにできた子なので、継承権はない。 長女のイングリ・アレキサンドラIngrid Alexandraが父ホーコンに続く2番目の継承権があるので、土曜日に誕生したボーイは3番目になります。

王位は性別に関係なく最初の子供が継承すると憲法がいつだったか、数年前に国民大部分の賛成で改訂された。新しいプリンスが生まれても『しまった』という声は全然聞かれない。年端も違わない長女が成人して『女王なんかイヤ』というなら弟に譲ってもよいのではとコメントする人がいた。そうするとイヤと言わせたい超保守が圧力を加えたりせんか、この国の王室メンバーは圧力なんかにこたえないからよいものの、女子の継承を認める日本の皇室典範ができた場合、特例/例外を入れるとウルサイことになります。

今年は欧州皇室に5人が生まれ、なかなか多産である。だいたい欧州王家の半分ぐらいがすでに女帝を認めて長子が継承権を有しているか、残りの国はスペインのように今年初めての長女が生まれてから女系を認めるか否かを議論している最中です。世論傾向としてはそれはもう女王容認ですね。

● タレント化する欧州王室

個人的には当地のホーコン皇太子一家にもちろんウラミもないが、さりとて好感もなかった。ご成婚には随分批判してきた。プリンセス・マルタ−ルイーゼの結婚相手も首を傾げる。しかし、両方の家族は実に睦まじく、連れ子も一緒に明るい家庭を築いている。いまも好感はないが、結果、よかったと認めます。あまり王室を特別視せず、好きな者同士結婚するのが自然でいいのかな。王室としての役割も健康な家庭があってこそだもんね。

ところで、プリンセスは平民と結婚してもプリンセスのタイトルで呼ばれ、ハッキリ王室メンバーとして公式行事にも参加する。それでいて、一般市民として本人の活動する会社を通じて、TVや催しに出演するタレントである。ようわからんが、王室、政府、国民にそれぞれ不都合を感じていないのだな。

王室不要論、共和国移行を主張する人は、王室に対する好き嫌いや自由な現代王室への批判ではなく、時代にそぐわない制度そのものを廃止すべきという趣旨です。ですから、現王室ファミリーが大好きで宮中パーティーにいそいそしながら、王室撤廃を叫ぶ議員さんがいたりする。論理的には矛盾しないが、ようわからん。(了)



Pnorama Box制作委員会

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