安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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ブッシュ、北京好日ならず
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〈 Mon, 21 Nov 2005 〉


後書きを冒頭に:思いつくまま、脱線ばかりです。このところ雑用多く頭がコラムモードになってくれません。ではでは・・

ブッシュの東アジア訪問は日本に3日、APEC開催の韓国に2日、北京は1日の日帰り訪問でした。この日程はホワイトハウスが居心地のよい国がどこかを番号つけて呼んでいるようなもの。韓国の場合はAPECの盟主米が各国首脳と顔つなぎと旧交を温め、ドーハラウンドを推進するために2日の会議中は逃げられない。盧武鉉と会うだけなら1時間で足る。

韓国ではイラク派兵3000人の感謝を表明した会談後、寝耳に水の派遣兵の3分の1削減が報道され、後足でドロをかけられたブッシュは内心おこってますよ。ノムヒョン在任中は、二度とブッシュの韓国訪問はないとおわれる。

中国へのメッセージは京都演説で明らか、そうすると世界に伝わるから北京に行く前に発信しておこうと算段しました。『台湾の民主社会は大陸のお手本』という蛮勇発言に陳水扁は歓喜し、北京は噛み付いたけれど,中国国内では京都演説の報道はない。韓国駐留米軍における北朝鮮がからんだブッシュ演説についても北京政府は報道していない。

でも都合のいいことはすぐ出ますね。小泉がブッシュに『中国を脅威と思わない』と返答したことは人民日報日本語版だけに出て、数時間後には削除された。発言そのものは中国の宣伝に好都合だけれど、コイズミを認めるのはマズいということか。

小泉さんはたしかに軍事的な脅威を中国にもロシアにも、実は北朝鮮にも感じていないのではないか。北朝鮮は核より拉致問題解決が先行する。靖国参拝でも中国の軍事脅威を感じていないからこそできるという解釈ができる。

一方でラファラン仏首相の『中仏は歴史・文化・多国間主義で価値観を共有する』というべたべたの発言を人民日報英語版で大きく取り上げていた。米仏の間接的いがみ合いは世界各地で散見でき、これを丹念に拾い上げて検証すればおもしろい論文になります。

さてと、北京のブッシュは大人数の一行にかかわらず、元気のないプロファイルに終始した。いましばらくは中国に正面切って要求したいことも言えないお家の事情がある。経済大国となった中国の脅威、軍事増強の脅威を封じ込めるネオコンたちは政権を去り、チェイニーとラムズフェルドはイスラム反乱で動きがとれず、イラク撤退要求の国内世論で頭がいっぱい。情けないが年末まで米は余力がない。

ラムズフェルドは現地のケーシー司令官の報告を数日吟味した上、2万2千人の削減を来年はじめから始めるようだ。これだってしかしあと1ヶ月以内に行われるイラク総選挙の結果と新政府能力にかかっていて、来年によくなる保証もない

ブッシュ?胡錦濤会談はライス長官や温家宝首相など両側それぞれ10人以上が総出の会談である。互いに言いたいことを言うだけで議論などできる状態ではない。会談後は互いにかみあわない予定の声明をだす。記者の質疑応答はナシ、全然おもしろくない。記者会見は中国側の拒否だったとNY-Timesに書かれている(White House officials on the trip say that the Chinese government rejected the idea of a joint news conference for the two leaders.)胡錦濤は記者会見しない、まして米人記者たちの質問を受けるなんてことはか考えられない。新華社を読むと中米関係はバラ色に脚色されていました。素朴な疑問:『中国型の民主制度』とはなんでしょう? 

米が六カ国協議を評価し,先回の返って振り出しに戻ったにもかかわらず、議長国中国に謝意を述べるのはなぜか、脱退すれば北朝鮮は中国に落ちる。そのためのブレーキとしてずるずる米は連なっていた。昨日の様子ではすっかり中国に読まれてしまった。

ボーイングの新大型機70機の購入については夏にコラムのどこかで触れました。しかしこの話が実現するにはそれなりの力が米にあってのことです。現状ではいずれ契約は修正される。

今日は最後の訪問地モンゴルへ、ここで北京のカタキをとまでゆかないまでも、幕引きのセリフを楽しみに。(了)



Pnorama Box制作委員会

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