安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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ノーベル平和賞、前日の下馬評
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〈 Thu, 06 Oct 2005 〉


当地時間で金曜日の011:00に今年のノーベル平和賞が発表される。日本時間は木曜日夜中の3時。差し迫った最後の下馬評を当地の紙面から拾い上げてみました。

今年は原爆投下60年の節目にあたる関係で、広島の日本被団協と長崎の山口仙二(被災者協議会)、国際原子力機関(IAEA)事務局長のエルバラダイ、万年候補(核兵器削減)のリチャード・ルーガーとサム・ナン、はたまたイスラエルの奇人モルデカイ・ヴァヌヌまで候補にあがっている。私感:エルバラダイとヴァヌヌは絶対平和賞に値しない人物。

●本命はマッティ・アティサーリ

フィンランドの前大統領…バルカン紛争やナミビア内乱の和平調停、近年ではインドネシア政府とアチェ独立武装派の和平協定をまとめあげた。この人に決まれば久しぶりに非難のすくない穏当な選択になるとおもうが、もうひとつ迫力とスリルがないわな。

●ボノとボブ・ゲルドフ

スリルがあって、賛否が割れる候補はボノ(U2) とボブ・ゲルドフ。ロックバンドより、難民救済支援金集めが本職になったかのようなロック歌手の二人です。この二人の候補は昨年の選考で泡沫扱いされたが、今年は最終7候補に残った。今秋は国連総会やらクリントンのパネルなどで引っ張りだこでした。おそろしや。私の感想は、ライブTVで聞いたのですが、調子に乗ってウルフォヴィッツ世銀総裁や、クリントンに伍した席で、アフリカ支援に『日本はもっと出せる!』と高飛車な発言をしておった。所詮どうしょうもないアジテーターである。

周知のように平和賞委員の面々はイラク戦争、ブッシュの中東政策に反対ですから、カウンターパンチにコーリン・パウエルをぶっつけるか?それならクリントンが先だろう、というわけで両者ともに先送りになると予想。

●ソニア・ガンジー

180度転向したユーシェンコは白紙還元、二度と候補にあがらないだろう。かわってインドでは第2のマザー・テレサと呼び声高いソニア・ガンジーが浮上している。インドの総選挙で勝ちながら、イタリア人ということもあって首相就任を固辞したイタリア人らしからぬ女性、以前コラムに書いたように高潔な人柄で『国際覚睡センター』という平和と社会制度の進歩に取り組む組織を主宰している。

それから選考がまとまらないときのために、救世軍、Oxfam、セーブ・ザ・チルドレン、SOS子供村、などの平和/人権組織が予備におかれている。(了)



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