安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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小泉純一郎 人物私感
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〈 Mon, 05 Sep 2005 〉


●在外選挙人の悲哀
衆院選挙の日が迫ってきた。オスロの大使館ではすでに日曜日、午後5時をもって閉め切られた。わたしが住むベルゲンでは郵便投票に頼る。掲示板で触れたように小生は31日記入して郵送できる初日にポストしました。

在外の場合は比例代表制での投票権のみで小選挙区はできない。こんな不合理あるモンか。政府は、在外邦人は国内事情に疎いだろうからという余計な配慮をし、小選挙区制は不利という与党の思惑があってそういうことになっているらしい。在外さんを愚弄しちゃイカン!

憲法違反だと在外の有志が法廷で争う/現在争っているそうですが尤も至極です。知りたいとおもえば、そして調べる気があるなら世界中何処に居てもネット情報で不自由しない。要は関心の問題で地理的遠隔はあまり障害にならない。もちろんラジオやテレビがから聞こえてこないので受け身のまま耳にはいる選挙情報はないので、関心とは帰属意識の濃い薄いにあるのは否めない。

●小泉純一郎 初の国際知名人政治家
さて、自民党の勝利が日を追って確かになるこのごろ、当地から遥か眺めて非常に大雑把ですが私感をおもいつくまま:
小泉純一郎は郵政改革を掲げて総裁選に初出馬した。あのときの小泉氏は郵政改革を軸に構造改革を絶叫していた。こんな悲壮な男ゴメンだな…とおもいました。それがまあ、妥協しない馬力に戦後日本の政治が一変した。遠くの日本が欧州のお隣に越してきたみたい。ロン-ヤスの中曽根氏が従来の永田町システムを引きずっていたのに比し、小泉氏はは欧州リーダーと同じタイプの意思と主張を持っていて、仲間に入れやすいのである。

参議院で郵政改革が否決されれば辞任するか、それが政争のすえの否決なら解散して国民の信を問うことは真っ当な政治である。小泉氏に勝算があったのかなかったのかというより、この改革を絶叫して出発した政権が否決されて、おめおめと居座るわけにはいかなかっただろう。解散が世間や政界にご迷惑をかけようが信条に生きる小泉さんは折り合うことができない。森喜朗さんの説得は信条崩しの論理、そんなの悲壮な男が聞くモンですか。

●マニフェストより日頃の蓄積
人は毎日、気づかないうちに政治家の言動に接していて、投票に表れるのは、党人、新人に関わらず、人の意識に積み重なった好悪賛否であって、時宜に合わせたマニフェストではない。先日民主党のネットを通覧、結構な仕立てですが、借り着の新郎のようにシックリしない。

私の世代前後は日教組先生と朝日の影響が強く、健三郎、小田実、本田勝一にあこがれ、消え行く社会党に愛着棄て難い連中が多い。それでも信念を貫く美学に『口には出せねど』傾倒する性癖がある。戦争を覚えている世代に抜き難い美学である。今回は彼等からも小泉自民党に投票する者が増えるように推察する。

小泉氏は小生とほぼ同世代のなかの変わり種。爆撃そのものを覚えているのか知らない。が、焼け跡は幼い記憶にあるだろう。特攻隊の生を自己のID とする小泉氏は靖国参拝を一年に一度はする。せずには正月が迎えられない人です。(了)



Pnorama Box制作委員会

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