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兵士がまちにやってきた
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〈 Sun, 04 Sep 2005 〉
●スリランカとキューバから支援
超弩級ハリケーンの第一報を書いてから4日たちました。ブッシュはまったく損な役所です。海外からの支援がやっと緒に突き、といっても何に遠慮してか各国が表明したのは微々たる額、ツナミでは義援金募集のチャリティーが大流行りしたのに、動き出したのはハリウッドの芸人と米ミュージシャンぐらい。 ブッシュが憎かろうとアメリカの世界戦略に反対だろうと、米国なしに世界の秩序が保てるか、少しは感謝してもよかろう。拠出しなくてもよいスリランカが寸志を申し出たのはツナミ多額の支援をした米国への感謝。彼等にとっては大金です。 こういう大災害のときは出来るところから支援するのが先決で、救援対策の遅れを弾劾している場合じゃないでしょう。キューバのカストロは宿敵に『今は経済政策などに構っていられない、救けよう』。米は無視しているが、このコミュニストの老獪は道徳倫理が際立っている。ノーベル平和賞をカストロに贈ろう……知る人もいる持論です。 ●対策非難は先送りしよう わたしは各国の生ヌルい対応や、救援活動の難しさを第一報で皮肉ったっが、対策の非難はしておりませんぞ。>カトリーナぐらいの超弩級になると誉められる救援対策は不可能だ< とね。誰にも責める権利はない。神戸大震災の救援初動はもっともっとはるかに悪かった。自衛隊が出動するのに知事の要請が必要、他府県からの消防活動やヘリ救助に手続きがいる、海外から捜索の救助犬に検疫がどうのとか、マニュアルはこうとかアホがじゃましおった。 機会を捉えてブッシュ批判を開始するテッド-ケネディや人種差別に転嫁する議員はいただけない。米議会は来週から夏休み明けで、民主党は政府追求に手ぐすね引いている。 しかし、精一杯努力している真っ最中での非難が、果たして民主党の得点に結びつくかというと疑わしい。成果によるが、逆にブッシュは息を吹き返すのではないかとおもう。ナショナルガード、医療チームがモビライズされ、救援が本格化する。といってもインフラ整備や、住居建設など数年はかかる。大災害に悲劇はつきもの、再起できない者も多数でれば、You loot, We shoot. 撃ち殺さされる者もあるだろう。避難者はどこへ行っても煙たがられる。 国際エネルギー機関(IEA)加盟国、主に欧州が石油備蓄の放出に応じた。価格と不足感に実効はなくても危機感は薄められる。大事なのは社会の協調姿勢だ。 米中会談が延期になった。妥当、このさい当然の帰結。中国は米の助けにならないのだもの(了) |