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実体とかけ離れた『世界で最も住みやすい国』
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〈 Tue, 30 Aug 2005 〉
難癖つけたくなる韓国と中国とノルウェーのニュース、脈絡のない各国の小さな話題について。
●韓国の議案『国恥日』 韓国の議員20数人が超党派で『国恥日』を制定しようとしている。1910年8月29日に日本の朝鮮統治が始まった日を忘れるな!という怨念です。8月28日を『国恥日』とする議案を国会に提出する。15日に光復節を南北で祝いながら、まだ満たされないのですか。それにしても国の恥を記念するとは、ホトホト空恐ろしい。 ●王毅大使の中華思想 中国の王毅駐日大使は、在日中国人留学生を前に、抗日戦争勝利60周年を記念する講演を行った。こんなことを言いました:『中国の発展と民族の復興は、常に歴史が進む方向と一致し、時代の流れと一致し、世界各国の国民の根本的な利益・願望と一致する』。たいへんな自信。中華思想無我の境地だ。ホトホト空おそろしい。中国を日本に置き換え使う日本の政治家は、とてもじゃないが皆無ですな。 ● 番付、 世界で最も住みやすい国 以上、人民日報の日本語版がソースです。もうひとつ28日付けに『世界で最も住みやすい国、ノルウェーが5年連続一位』という記事もあった。中国は何位ぐらいか、国連の正式発表は9月7日に行われるが、上位20位に入っていないだろう。親ノルウェーなの?とりあえず反ノルウェーではないようだ。この国連番付は毎年行われ、ノルウェー、スウェーデンとカナダがトップを分け合っていたが、このところノルウェーがトップを堅持している。 順位の基準になる人間開発指数 (Human Developing Index) は一人当たりの所得、平均寿命、就学率を組み合わせた尺度である、とされるがデータが数年古いのでは? 実体とかけ離れた感がある。 このニュースを当地ノルウェーでありがたがる人は少ない。実感できないのですから。政府に不満な最低保障の年金生活者層が、不法難民に刹那的な優越を覚えるとしても不満は募る。実際、国連の番付けはニュースになっていない。 ただいまこちら総選挙戦たけなわで、本来なら現政権に有利な材料になるはずなのに、与党野党ともにこの話題を避けている。住みやすい国だなんて、実感しているノルウェー人はまずいない。物価はべらぼうに高く、税金と消費税、その他公共の手数料など国民から取れるだけ搾り取る。のであるから別の統計、国民の購買力は外国では強くとも国内での購買力は世界の9位なのである。私の実感はもっと低い。 日本人は居酒屋やファミリーレストラン、パチンコ、麻雀、○×ランドや温泉、公共交通機関、夜間営業コンビニ等々、便利さと娯楽施設が必要だ。言っておく:日本人には日本がどっぷり住みよい国である。(了) |