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ガザ地区入植者の
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〈 Sun, 14 Aug 2005 〉
このコラムがアップされるころはすでに撤退がはじまっているかも。実施前日におもうことを書き留めておこう。
● ガザ撤退は順調 住民を強制的に疎開させるなど、中国ではへっちゃらだ。山峡ダムの住民移転は数万人でした。住む場所は政府が指定する国もある。そこへくるとイスラエルはとても民主的な国なのです。 ガザ地区ユダヤ人入植者8−9千人と西岸の4地区住民の撤退が予定どうり15日から開始される。すでに引っ越ししたものもあり、半数以上が自主的に家をたたんで引き上げる。居座り組は17日からゴボウ抜きにする。活動家の支援で頑強に抵抗する少数と一悶着あるだろうが、入植地はすべて一ヶ月内にパレスチナ自治政府に返還される。わたしの予想は楽観的です。 イスラルの多数がシャロンの撤退政策を支持している。タカ派のネタニヤフが撤退に抗議辞任し芯のある政治家とし人気が出ているといっても、長持ちしないだろう。ロビン・クック英外相がイラク参戦に反対して辞職した後、いいところなく発作で亡くなりました。 ●ハマスの目標はエルサレム奪還まで ハマスが武力攻撃を停止しない、西岸がすべて返還されまで戦うと幹部総出の記者会見で堂々と宣言した。節目の宣言だからことばどおり受け取らなくてよい。撤退の進捗をみきわめるまで、静観する。ほんとにやる気なら、撤退反対の10万人集会をテロったり、ガザ地区前に集結するデモ隊にカッサムロケットをお見舞いする事もできたはずだ。 ハマス武装セクションの存在意義は『エルサレム奪還まで武闘を継続する』ことにある。つまり永遠ですな。いまのところ、アッバス政権よりハマスの方が国民的人望を受けているのだから、ガザ撤退が完了してもロードマップ推進にハズみとなるか疑問です。 ●死人も撤退する ガザ地区撤退には、入植地25区のほか、イスラエル人のお墓も移さなければならない。48の墓地があり、そのうち4っつはイスラムテロの犠牲者だ。1948年の古い事件だが、エルサレムにあるオリーブ山の墓地を占領したムスリム軍は、墓を暴いたうえ、墓石を道路やビルの建材に使ってしまったという。 ガザにあるイスラエル軍のキャンプも解体、撤退作業に入った。こちらは反対運動がないので話題にならないが、たいへんな作業である。以前にも書いたように、武器の流入を防ぐためガザ地区とエジプト国境の監視を強化する。設備を移しキャンプを新設する必要がある。エジプト側でも国境警備を強化する。(了) |