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アルカイダ、ザワヒリ副官の挑戦
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〈 Fri, 05 Aug 2005 〉
●イデオロギー戦争?
ビン・ラデンの副官アイマン・アル-ザワヒリが画面に登場。お髭はやや白くなったが2月に出たときより元気で喋りもなめらかに吠えている。眼鏡がトレードマークの○-○から縁なし□-□にかわった。7月のとき以来じゃないかな。しかし言うことは時事的にロンドンテロとパレスチナ状況が入っているくらいでタリバンの原理主義イデオロギーから一歩もでるものではない。シャリア律法とムスリム独尊による自己完結国家を夢み、日常的には英米はイスラム圏から出て行けと隠れ家から時折ビデオを出すくらいの逃亡者が、どうしてメディアにもてるのか、思うにイラクで米英批判したくてウズウズしている便乗メディアの実体でしょうな。 ●テロ細胞組織への影響力は僅少 9.11 はウサマもザワヒリも直接関与していないが、アルカイダの計画と糾弾され、それをウサマはちゃっかりイタダいて楽しんでいる。いい気になって米英へのテロはすべて俺たちが指揮していると勝手なことを言う。この言がいまロンドン、イラク、トルコでやった分子がどう思っているか、おそらくなんの影響もないだろう。ウサマやザワヒリ副官と接触不可能では影響も興味もわかないだろう。ザルカウイのようにウサマのお墨付きを願い出るテロリーダーは例外だ。 ●ブレアとブッシュを苛立たせたタイミング ところが、ブレアとブッシュは怒りましたな。ブレアはロンドンがテロられて犯人割り出しと対策にやきもきしているところへ“イラク参戦が原因、もっと破壊するからな”なんて指突き出されて、コメントは高ぶっていました。 ブッシュ米はというと、イラクでしばらく米兵の犠牲が少なく、死者はもっぱらイラク治安警察が被っていた。米市民の関心は年金や中国バッシング、スペースシャトルに向けられ、米国内でのイラク問題は今年末から漸次撤退できるなど楽観的だった。そこへ3日、隊列に砲撃され海兵隊員14人が殺された。米軍の死者が1800人を超え、ブッシユ牧場は休暇どころではないのです。そして翌4日にザワヒリが……でしょ。"They're terrorists and they're killers and they will kill innocent people...“という声にフラストが詰まっています。 ●ウサマはどこへいったの_? ザワヒリはエジプト出身だから前回にはムバラク政権批判のデモに支援声明をだした。今回サウジ国王の死亡には触れないのがおかしいと、わたしはおもうのだがそういうコメントは見当たらない。この国王が湾岸戦争で米に基地を貸与したことに怒ってウサマはテロリストになったのです。異母兄弟のアブドラ老新国王も米と緊密な関係を継続する。しかるにザワヒリの口からはサウジへの批判的言辞がないということは、ウサマとザワヒリのあいだが連絡不能になっているか、ウサマは死んでいる。4日の映像はあまり喋らなかった副官ザワヒリがボスのような態度はウサマ死亡を裏付けるのではないか。 (了) |