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トラファルガー海戦200年記念
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〈 Wed, 29 Jun 2005 〉
●ネルソンの 一発連合軍沈み
と、世界史の年号を俳句調で記憶した受験時代のカスがあんがい役に立つ。これは「トラファルガーの海戦」の年号です。一発連合すなわち1805というわけ。ネルソン提督の率いるイギリス艦隊がフランスとスペインの連合艦隊をスペインのトラファルガー沖で破った1805年から、今年で200年という。 この海戦で英国は七つの海を支配する海の覇者として、大英帝国の土台を堅くした。イギリス栄光のシンボルである。それでネルソン提督がロンドン・トラファルガー広場の高いところにに立っているのです。あの海戦に負けていたらイギリスはナポレオンに蹂躙されて、今頃はフランス領になっているかも。 ●センシティブな戦勝祝い 28日にそのお祝いがフランス対岸のポーツマスでにぎやかに行われた。当初の計画では模擬海戦をするなど思案されていたが、ただいま英vsフランス+スペインがEUや、その前はイラクを巡って仲違いしていたりしてセンシブルな状況である。ここでイギリスが勝つような模擬海戦はよろしくないというので取りやめ、歴史的海戦は全員がヒーローだということでみんなでお祭り することになりました。 フランスは空母「シャルル・ドゴール」はじめ35カ国から167隻がポーツマスに集まって……壮観だろうな。これをエリザベス女王や幅提督の制服を着たプリンス・チャールスが謁見じやない観閲(かんえつ)する。古い軍用帆船から新鋭艦までずらり並ぶ中に、たぶんいちばん遠方の日本からデストロイヤー「むらさめ」が参加。このあと「むらさめ」がオスロを訪問、海上保安庁の練習船がベルゲンに入港することになっている。 ●日本海海戦100年記念? 『英国は各人がその義務をつくすことを期待する」と信号を掲げたのはネルソン提督、東郷元帥の『皇国の興廃この一戦にあり。各員一層奮励努力せよ』とともに有名である。そこで気がついたのです。バルチック艦隊を破った日本海海戦は1905年。今年は100年記念だぞ。しかもその年調印された日露講和条約はまたの名をポーツマス条約という。こちらはアメリカの地名に因んでいるが偶然といえおもしろい。 ボヤっとせず日本海海戦100年記念を祝ってよいのですが、この条約で満州租借と朝鮮支配が決まったいきさつを隣国が……、見込みないですな(了) |