●アハマディネジャド圧勝
イランの新大統領に右派が地滑り勝利をおさめた。決選投票の結果、ラフサンジャニは35％、イスラム革命への回帰を訴えるテヘラン市長の61％、要するに倍近い大差で圧勝した。

前回あった63％の投票率が47％までガタ落ちした。なぜそうなった。思うに、現実穏健のラフサンジャニがボイコットした学生の支持を得るため，大学でおこなった改革演説に学生の反応は冷ややかだった。『おまえさんに思い切った改革などできっこない』。そういう雰囲気でさらに多くの若者や改革期待有権者がボイコットしたト。保守派支持者はというと、前回と同じようにこぞって投票した。ここで大差がついたとおもう。

負けたラフサンジャニ側はは選挙に不正があったとしてひと悶着起こす構えである。ハメネイ師がどう出るか見物しよう。ラフサンジャニの抗議をピシャリと差し止めると予想。

●中国の大洪水
週末から中国南東部を水浸しにした洪水はヤマ場を超えたようだ。金曜日、当局の発表では死者567、行方不明165、避難した人246万人、被害を受けた人1800万人。犠牲者は最終的に発表の倍になろうかと、例年のこととて類推できる。

中国の洪水と炭鉱事故はすこしもめずらしくない。ケタが違うのにもおどろかない。だが今年は例年より早い。年間統計は最近の最悪1988年の4150人を超えることはないと思われるが、決壊した堤防やため池の修復まえに次の大雨がきたりするとひどい結果になるかも。

中国の洪水は水だけではなく、色でわかるように必ず泥水である。草や木のない山や丘を土砂崩れを起こしながら流れるせいで、洪水になる前におこった傷ましい事件・土石流が学校を直撃して100人近い児童がなくなったのも学校裏が禿げ山だったせいである。

大洪水のたび『国家洪水防止干ばつ対策本部』というところが救助の様子を伝えたり、フー・ジンタオやウェン・ジアバオが救助体制や洪水管理に全力を尽くせ、『中国人民は安全に暮らす権利がある』などと白々しい。毎年ですよ！農作物がどれだけ被害をうけても、責任を感じる政府ではない。（了）