-------- ----------------------------------
EU憲法、加盟国の動勢予想
------------------------------------------
〈 Tue, 31 May 2005 〉
EUを率先してきたフランスのNONによって、あたりまえですが、ユーロがさがりました。今年のユーロ圏ツアーは去年並みに戻るでしょう。
●雑巾にされたラファラン氏 30日朝からエリゼ宮は新首相人事をめぐり慌ただしい出入りがあり、31日には新政府の顔ぶれが発表される。3年前、シラク大統領が無名の中小企業主更ラファラン首相を選んだ背景には、EU経済統合に後ろ向きな労働者や農民の不満を抑えたい思惑があった。国民投票に「こんな事もあろうか」と政治的手腕は2の次で人気取りに抜擢した事だったが、ラファラン首相はなんにもいいところなく更迭される。しかし、誰が首相になっていても『NON』だったでしょう。エリゼ宮を出たラファラン氏はラファラン氏は[俺のせいだと?知るもんか』てな表情。 欧州の反応は有頂天組ととゲッソリ組の両極端に別れた。アメリカの反応はどちらでもなく、フランスの失敗を囃すようなところがある。一枚岩の欧州より、いつもガラついている欧州の方がブッシュとしては気が楽だ。イギリスは7月から議長国なのでブレアは慎重な言い回しだが、悲しがってはいない。ブレアやストローは「考え直す機会ができたことはEUの将来に幸い」との見方。冷静で建設的な方向とおもう。フランスの欧州憲法否決はEUの拒否権ではないので、EUは存続しユーロも健在だ。 ●4カ国が否決する とはいえ拡大EU25カ国の現状から、この先はダメという新加盟国の問題がある。トルコはダメになるでしょう、入りたいウクライナやグルジヤはもっとダメ。また、これまで9カ国が批准し、残りの国は今後2年間に決定する。 以下各国の動勢予想、筆者の独断です。X印は否決予想国: 6月1日 Xオランダ 反対60+、賛成-30 7月10日 ルクセンブルグ 賛成多数 7月 マルタ 国会決議で可決 9月27日 デンマーク 賛成50+、反対50- 年末 Xアイルランド 反対過半数 ポルトガル 賛成過半数 ポーランド 賛成過半数 06年春 Xイギリス 反対過半数 未定 チェコ 国会決議で可決 エストニア 国会決議で可決 ラトビア 国会決議で可決 フィンランド 国民投票か国会決議か未定。賛成過半数 Xスウェーデン 国民投票か国会決議か未定。反対過半数 (了) |