安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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戦場を天職に選んだ斎藤さん
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〈 Thu, 19 May 2005 〉


斎藤さんのコラムは2回目、好意的でないが近頃おもうこと。
●戦場が天職の斎藤昭彦さん
イラクで拘束された斎藤昭彦さんを撮影したビデオがいっこうに出てこない。「アンサール・スンナ軍がネット上で見せたのは襲撃の現場に相違ないとされるが、見たいのは斎藤さんの現況、それがないというのは生存が疑わしい。おそらく新しい情報がないまま、事件はうやむやになるだろう。

外務省は全力を尽くした、といってもたいして出来る事はないのにご苦労なことです。イラクで外国の民間警備会社に入って働くということは、負傷したり死亡しても、また拉致されても親身になって対応してもらえない。そういう前提を承知で応募している人を、政府が特別に人員を送ってできない情報収集するまでもなかった。大使館に任せておけばよい。国民はどの拉致ケースにも『救出に全力』を要求してはならない。斎藤さんは自衛隊を出てから戦場を天職に選んだ人です。

斎藤さんについてはちょっと理解に苦しむ点がある。家族とまったく音信がなかった。何十年もどこにいるか家族が連絡しようもない、そういう家庭はよくあるのですか?ご無沙汰どころではない消息不明の息子であり兄弟だった斎藤さん。もし、イラクでなくどこかで交通事故にあって重傷になったら、はたして親兄弟は迎えに行くでしょうか。

● French Foreign Legion
フランス外人部隊と聞いて、わたしの世代なら「ならず者部隊」のこと。外人部隊が出てくる映画は思い出せないがいくつもあった。お尋ね者や犯罪者が偽名で応募し、採用され何年か努めればフランス国籍がもらえる。元外人部隊というだけでマフィアも一目おくなどという話しを聞いていた。

それが、どうも評判よさそうに報道されていてわたし戸惑いました。最近は応募者の経歴を調査して『ならず者部隊」と呼ばれなくなったそうだ。一応フランス正規軍に属するが、将校以上はフランス人で、フランス正規軍とは厳然に区別されている。正規軍ががやらない汚れ仕事に向けられる歴史はかわっていないだろう。同じ汚れ仕事でも栄光の米グリーンベレーに言わせれば、屑集団にすぎない。

そういう集団に20年籍を置いた斎藤さんを日本の世論は戦闘のプロとして誉めそやし、どこか憧れるような意見がある。私なりに推理すると、日本自衛隊に欠ける実戦経験への代償として、またサマワの宿営地に閉じこもっている自衛隊への不満が斎藤さんに加勢する世論を生んだ。(了)



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