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ミャンマーのヤミ市経済
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〈 Mon, 09 May 2005 〉
●ヤンゴン不穏
ミャンマーの首都ヤンゴンで起きた3っの爆発事件は、反体制少数民族のテロといともお気軽にかたづけている。カレン民族同盟はタイに活動拠点を持っているので外国の関与ともいわれるが、これらコメントの出所はミャンマー軍事政権の見解を鵜呑みにしたものです。http://www.myanmar.com/nlm/enlm/May08_h2.html ●ミャンマー軍事政権の内部抗争 7日、ヤンゴン市内のスーパ=ケットふたつとタイ見本市会場でほぼ同時に爆発したリモコン爆弾は無差別攻撃で、反政府派の攻撃とはひと味ちがう。あきらかに人心攪乱を意図したもの。昨年少数民族宥和につとめたキン・ニュン首相が突然解任されてから、爆破事件があいついだので、少数民族武装派のテロと安易に断定するが、政府内の権力争いです。 どういう権力争いかは想像の域をでませんが、首相のソー・ウインが実力者タン・シュエ国家評議会議長のおぼえ悪く軍人の不満がある。また首にされたキン・ニュン元首相の部下たちが政府の機能低下につけこんでかく乱をはかったとも考えられる。 ●ミャンマー経済は闇市のにぎわい ミャンマーの市場経済はかなり自由で、ベトナムを追うように発展が軌道にのりだした。そこに目を奪われた商売熱心なアジアの各国は軍事政権でもいいじゃないかと、いまではほとんど認めるようになった。そういう風潮がミャンマー政府ベッタリの報道になってあらわれたようだ。 ミャンマーに民間の報道機関はない。言論統制下にありこの面中国・ベトナムより厳しく北朝鮮と同じである。反政府活動に最も過酷な制裁を加える。例外は西側が目を光らせているアン・サン・スー・チーだけで、ここも活動は禁じられている。90年、選挙で大勝利したスー・チーの国民民主連盟を反故にして軍政をしいた。2003年から日本は英米と一緒に経済制裁をつづけているが、解除しないでもらいたい。 中国はミャンマー経済を支配する勢いをみせ、ミャンマー国営企業への進出に足かせがある日本企業は慌てだした。しかしこれくらいに不服を言うべきではない。スーチー氏に政権移譲することが本道で、時流に乗っていいことと、頑なに守るべきプリンシプルがある。軍政下の闇市のにぎわいに幻惑するなといいたい。(了) |