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日中外相会議は中国の判定勝ち
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〈 Mon, 18 Apr 2005 〉
●性急な関係修復は災いのもと
17日の町村-李肇星日中外相会議は平行線のまま、めぼしい成果はゼロでした。予想通りというか、肝心の歴史認識についてディベートしないのだから新展がなくてあたりまえ。想定問答を作って「ああいえばこう言う、こういえばシラをきる」てな練習をしてないのだろうか?首脳会談のお願いや関係修復の提案はすべて日本側から出しています。これじゃ対等な外交とはいえませんな。ちったァ北朝鮮の対中外交を見習え!ずいぶん損しちゃった。 『歴史を改ざん、真っ白に洗濯(White wash)した教科書、ドイツは反省してるが日本はグローリファイしている』などといった根拠のない愛国反日感情に、理路整然と釈明し反論することは容易いはずだが、国際メディアではごくわずかしかお目にかからない。デモが始まってすでに3週間もたつのにさびしいかな。議論が苦手な国民性でしょうか、それともことを荒立てたくない外務省中国課の差しがねかしら。 あの教科書は『政府が作って学校で使わせている」というメチャな認識、さらに『係争海域での資源開発に日本が着手した』という一方的で誤った認識が、国外でほぼ定着してしまった。、ニュースが続く間にまちがった認識を是正する論旨を発信してほしい、まだ遅くはないと力量なきわたしは天をあおぐのです。 ●デモを閉め出しできる当局。 16日の上海、杭州、天津で反日デモにつづいて、17日は香港で5千人がデモった。さすがに外相会議が行われた北京ではデ禁止に治安当局の能力を立証した。ということは、必要に応じて止めたり出したり、ある程度調整できる……中国が対処できないのでは、という認識は甘かった。計画されている来週の土日、それから5-4と6-4の記念日は、どの程度まで中国公安当局が許すか、ひょっとすると韓国が日をあわせて加わるかもしれません。 日本の評判を謂われなく落とすのは不愉快だが、中国や韓国で整然とした数万の市民集会はありえない。野蛮なデモが荒れ狂う国が尊敬される道理はないのであって、実質的な被害と政府の弱体化を招くのはデモの当事国である。われわれとしては慌てずよそ事のように観察していればよろしいかと。謝罪朝貢外交が無益なことを悟っただけでも収穫はあった。 ●海外報道の明と暗 歴史認識に関しては、北京特派員発が中国の主張に疑いをもたない現場報道に終始し、襲撃された日本料理店は日本人経営と思い込んでいる。それくらいはあきらめるとして、東京特派員発には首をかしげる報道、たとえばCBS東京特派員のバリー・ペッターセンが喋ったり記事にした"apanユs Nonstop Amnesia"(健忘症日本)は基本的知識がなくいただけない。でもこういうのが世に広まるのです。このひと10年近く東京にいるが、典型的な「日本楽しくない」ガイジンとお見受けした。懐柔したいと思いメール先を調べてもわからんのです。 次は『明』の報道:アメリカのシンクタンク、ヘリテージ財団のレポート"Japan's Islands sand China's Illicit Claims"は尖閣諸島/釣魚島の帰属を沖縄返還以前から歴史的に述べて日本の領土と断定。国務省の態度『両国で平和的に話しあって解決』を批判し、日米安保協定にしたがってアメリカは速やかに日本の領であることを表明すべきとしています。http://www.heritage.org/Research/AsiaandthePacific/wm723.cfm あとがき 実は反日教育と歴史問題を武器に能無し江沢民が権力をのばし、その江沢民チルドレンが成長して反日デモに息巻いているいきさつ。および日本外務省のチャイナスクールについて書きたかったが、グウタラしているうちにチカラつきました。 明日から一週間休みます。家内とプラハでゆっくりします。パソコンの接続口がないホテルらしく、浮き世の義理を完全に遮断することになりました。25日までさようなら。(了) |