安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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ライブドアの企業買収は正当の権利
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〈 Thu, 03 Mar 2005 〉


●企業の新陳代謝をうながすM&A
ホリエモン?ライブドア?ついに保有株議決権ベースが45%を超えた?当地でもネットニュースは読めるが、つまみ食いするくらいでは事情がよくわからない。お小遣いと自営業の収入は気になっても、会計士さんの書類がわからないわたしの経済観念では、どだい争奪戦がわかる下地がない。そこを承知で見当違いをおそれず大胆にコメントしよう。

そもそもシニセのマスメディア業界がITネット業界に進出すべきで、企業を買収するなたニッポン放送がどこぞのIT会社を吸収して関連分野を強化するのが本道だろう。それが逆ということはメディア業界の思考鈍化と経営陣の老化現象が一因かもしれない。ライブドアはそれほど大きい企業ではない。ヤフーやゴーグルのほうが大きい。

乗っ取り、いまでは「敵対的買収」というそうだが資金力に限りがありながら成功する例が多い。いちいち覚えていないが、調達資金はレッキとした金融機関がメインになり、まとめて株を持っている投資機関が売る。株取得がある程度進むと、機関投資家はすべてなびくといってよい。ビジネスだ。堀江社長は同社の貸株担保をリーマンから殆ど返却してもらっていた。なぜか、そんなこと知る由もないがホリエモんは追い風にある。

ライブドアが買収資金を調達したリーマン・ブラザーズに違法はなかったが、大銀行が便乗して担保を割って貸し付けることもザラにあり、こういう傾向は現代ビジネスに定着しつつあり、企業の新陳代謝に必要なオペレーションと認められている。見ず知らずの他人に経営権がうつることは社員も心配だろう。けれども、敵対買収者の企業モラルを唱えても無益です。社員がいやがるのにライバル企業に売り渡す経営者もいて、 そこは単純にモラルでわりきれない面がある。

もっとも転売で利ざやを得る投資会社もあり、また買収が危うい時、失敗するまえに相手企業に高く売り逃げする場合もあるが、さいわいライブドアは買収が成立してからすぐまた他社に売り渡すような目的で買収に賭けたのではない。ホリエモンはニッポン放送を舞台にアイデア、やりたいことがたくさんがあるのだろう。

順当にいけばライブドアがニッポン放送の筆頭株主になる日はちかい、ではなかろうか。新株発行、予約権をフジテレビに与える防衛策にたいしてOKの判決が出るとすれば、フジに持ち株を売る企業やグループが出てややこしくなる。しかし水増し株で株価はガタ落ちするわけですよね。個人株主を犠牲にするような取引きをよしとする判決があれば、裁判官がまちがっている。

こういう買収を阻止するため、社員に株を持たせたせるのがはやっている。ところが敵対買収に労働組合が寝返って、経営陣を追い出した会社が当地にあった。株買い占めで経営陣がしばしば刷新されるため、新任社長はソフトランディング・パラシュートといわれる巨額の退職金を契約する。年棒の数年分ある。本来『買収しても社長を入れ替えるのはは高くつくぞ』という買収防止策だったが、いつのまにか企業全体にこのパラシュートが当たり前になって、赤字企業の社長がクビニなっても支払われる。 買収防止策には問題が多い。(了)
   



Pnorama Box制作委員会

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