安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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ロシアの話題三つ
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〈 Tue, 01 Feb 2005 〉


●ユコス元社長、初めての獄中インタビュー
ミハイル・ホドロコフスキー、脱税容疑で逮捕され、拘束されたままのたユコスの最高責任者が拘置所でインタビューに応じた。拘束されて1年3ヶ月、裁判所は5月14日まで勾留を決めた。法廷審理をしないで、こんなに勾留を延ばし延ばしにしてもロシアでは違法にならないのか?ならないみたいですね。

逮捕されて以来、はじめてのインタビューは1月31日、ロシア版ニューズウイークに掲載されます/ました。その抜粋紹介英文記事があったので訳しておきます。

『ロシア権威筋がやろうとしていることは、政治家を特定ポジションに任命し「移動」させる。そうやって指導階級に外部から入れないようにするのである。この政策はひょっとするとソヴィエト連邦がたどったのと同じ運命を辿るようにおもえる。こんにちのロシアはソ連邦時代よりもっと危険を孕んでいる。』

プーチン大統領には『省庁を官僚の個人的な欲望を追求する道具に「転嫁」しないように』と述べている。

●ロシアからカザクスタンへウラン密輸?
ソ連崩壊後、いったいどれくらいの核燃料が紛失したのか、テロ組織にわたった確証はないが、ときに妙なところで発見される。先週金曜日、ロシア南部の税関がコンテイナーの中にウランを発見したMosNewsの報道です。

カザクスタンへ向かう車のロシア側の町、オレンブルグの税関には放射能センサーが据え付けてある。センサーがあるトラックに反応した。調べたところメタルボックスから37kgのウラニウム238が出現。

この箱は税関申告書に「スポーツ用重し」と記され、持ち主の言うには、これを廃棄処分場でみつけ、トレーニングに使っていた由。もちろん警察にしょっぴかれました。

ウラニウム238から核兵器は作れないが、放射能をばらまく「劣化ウラン爆弾」ができる。。またこれを濃縮すると兵器として使えるプルトニウム239が生産可能。

●アッバス、初の外遊先はモスクワ
あれあれ、ワシントンじゃなかったの。パレスチナのアッバス首相が和平交渉再開を期してシャロンと顔合わせする日が2月8日と固まった。で、さっそく31日、アッバスはモスクワへ飛んでプーチンと会見。ブッシュがホワイトハウスに招待すると公言していたのに、抜け駆けにモスクワ詣でとは……したたかなネゴシエーターの片鱗をみせました。

シャロンとブッシュに引きずられないよう、ロシアを味方につけておくのです。米が、アフガニスタン、イラクへ侵攻し、つぎはイランかシリアか、中東で影響力を増すのに比例して中東各国はカウンターパワーを求めてロシアに秋波を送るようになった。シリアのアサド国王が先週訪問したところ。イランへは核施設を輸出し技師を派遣している。

プーチンは積極的に中東和平を仲介する気もないが、アッバス首相が初の外遊にモスクワ詣でを選んでくれた。マンザラでもない。ラボロフ外相も同席して大歓迎。ラブロフは相方ライス長官にアッバスをグラブにして最初のジャブを放ちました。(了)
   



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