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ブッシュ大統領2期めの就任演説
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〈 Sat, 22 Jan 2005 〉
●最多使用単語は「自由」29回、「解放」14回
20日,ブッシュ2度目の就任演説をもちろんライブで見ておりまして、そればかりかブラック・タイとブーツ前夜祭もTVをつけて覗いておりました。このところ雪多く,ワシントンどころの粉雪じゃない。毎日2度,各一時間やると倍以上の「休憩」が必要で、TV前の昼寝が長くなるのです。言い訳。 この演説に対する米メディアの評価は、概ね中の上から中,欧州は中からボロクソまで、概して厳しい。演説のどこで賛否が別れるかというと,基調となる「自由・解放・民主主義」を世界に広げるブッシュ・マインド。これが好きか嫌いかで天と地のひらきになる。具体的で個別の政策にはまったく触れていないのですから、各紙,各コメンテーターの論旨紹介をみる限り,ロジックより感性が勝った評価が殆どでした。政策的に新構想がない演説を具体的にコメントするのはたしかに難しく、要旨を解説すれば最低につまらない評論になるし……こういう場合,論者の好き嫌いをもとに誉めるかケナすかしかない。 わたしはと言うと,ブッシュの演説20分,退屈しませんでした。が,終わってみると心に残らない、疲れた。2期めともなればカウボーイスタイルを卒業,ステーツマンらしさが自然に身に付くのでしょうか、ブッシュが高尚なんて似合わないよ!まったく。スモーク・アウト,デッド・オア・アライブ……ビンラーデンさえ退治してれば今でも使っていいとも。 「自由」という単語が28出てくると聞いたので,わたし数えてみた。速記録をワードに入れると単語検索してくれる。結果FREEDOMは29コ、「解放」LIBERTYが14コ、「民主的/民主主義」DEMOCRATIC/CYが3こありました。まさに自由と解放の連呼ですな。 ●イラクを念頭においた発言カ所 論議よびそうな部分を拾って口語意訳しておきます。あなたの反応はいかがでしょう。 自由とは本来選択するもの、市民が防衛し,法によって維持し,少数者を護るものです。そして国の精神がついに発揚されるにおよんで,その国の習慣や伝統に沿った政体がたち起こる。それはわれわれの政体と非常に異なったものになるでしょう。われわれはその国が望まないのにアメリカの政府スタイルを そのまま無理強いしたりしないのです。 我々は人々の意思の発露を手助けするが,人々は自ら自由を獲得し自分たちでその未来を決定する、それがアメリカのゴールなのです。 困難な任務だからといって、逃避するいい訳にはなりません。 長い目で見れば,「自由」のないところに「正義」は無く,「解放」なくして「人権」はあり得ない。圧政と絶望に苦しむ人々に知ってもらいたい:アメリカは抑圧下にあるあなたを座視しない、抑圧者を許さない。国民が解放に立ち上がるなら,われわれも共に立とう。長い専制統治のリーダーに言っておきたい:国民に奉仕したいと思うなら,まず国民を信頼することを学ぶべきです。 準備はできた,我々は自由の歴史にもっとも偉大な成果をあげようとしています。 余談:ブッシュ、ライスが言えなかったことを,チェイニーが『現下第一の難問はイラン』と代言しました。イランのハタミ首相は核開発計画をやめない。ジンバブエでムガベと懇ろになるわ、やはりこの人は欧米嫌悪が徹底している。 バーバラお母さんのシワクチャ顔がわたし好きなんですが,ローラ夫人がきれいになりましたね。前夜祭,就任式,そのあとの祝賀パーティーと有名デザイナーの手になる衣装がよく似合い,髪型化粧も品よく出来上がってました。すっかりハインツさんを引き離した印象です。それにつけてジョン・もケリーはライスのヒアリングで、言いっぱなしの誹謗にすぎない醜態をさらけ出した。惜しいかな。(了) |