安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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ブッシュ再選の予想

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〈 Mon, 18 Oct 2004 〉


11月2日まであと2週間、ブッシュとケリーのデッドヒートはあいかわらず混沌として、評論家、選挙読みのプロたちも沈黙している。選挙はみずもの、蓋をあけてみないとわからない……。ではあるが、敢えて予想してみよう。

17日は米メディアのトプを切って、NYタイムスがケリー支持を表明した。顔があからむほどのケリーべた褒め、熱烈な支持表明で埋まっている。ブッシュのほうはもちろん失政の連続とボロクソです。すこしおくれて、ワシントン・ポストがケリー支持をうちだした。ここは最近とみに民主党支持が顕著だったので予想通り。 保守的なワシントン・タイムスは おそらくブッシュ支持にまわるだろう。

メディアの立場は総じてケリー陣営にに好意的といってよい。しかしメディアが投票をリードするとは限らない。特に選挙は世論調査の聞き取りにこたえるのと、投票所で記入する秘密のココロが一致するだろうか。正直人間は少なく、小学生からヒネクレて育つ時代です。

わたしの予想はイラク開戦時から、次の選挙はブッシュの負けと決めていたが、そうならない予感がうわまわってきた。民主党候補のケリーに大衆的魅力がなかったとしかいいようがない。当初はケリーが大統領になっても対イラク政策、外交にそれほど変化はない、とされていた。それで60%以上の支持を得ていたのだからそのままおとなしくキャンペーンを進めればよかったのだ。

ところが政策があいまいとなじられ、ブッシュとの違いを際立たせるためにケリーは1から10までブッシュのやる逆の見解に狂奔したようにみえる。いかにも不自然で、全国的なウネリがうまれる道理がない。戦争を始めた大統領/首相は次期選挙に負ける、という筆者の法則が狂ったのは、対立候補の資質がいまいちだったためと考えている。

実際、ケリー上院議員はどこから攻めても掴みどこらがなく、とっかかりがないツルリとした人。臭いのない政治家です。オーストラリアのハワード首相が予想に反し、大差で4期目を果たしたのは、クサミのある個性と対立候補の力不足に助けられたから。イラク派兵については開戦の音頭取りをした英米と違い、同盟国オーストラリアの義務を果たしたのであり、マイナスにならなかった。

さて、ブッシュが再選されたとして、そのスタッフは大幅に代わるだろう。 2期目のホワイトハウスは戦争の大統領を払拭しなければならない。ペンタゴンではラムズフェルド長官留任の可能性なきにしもあらずだが、ウルフォビッツ次官はクビ、ネオコン色は払拭されねばならない。ライス補佐官も役どころを終えた。パウエル国務長官は辞職、ただしアーミテージは残りそうだが。(了)
   



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