安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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ノルウェー2005年予算案

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〈 Thu, 07 Oct 2004 〉


消費税が1%増加して25%に、スウェーデン、デンマークと並んで世界1に横並びしました。かわりに所得税と住宅税が減る−−−といった2005年度政府予算案が水曜日発表されました。野党はこぞって【非社会的予算】つまり年金生活者や中低所得者を顧みず、高所得者にあまい予算案だと非難するのですが、私はどうもよくわからん。経済オンチが私感をまじえて 予算を読んでみますると:

消費税24%から25%、ちょうど4分の1を国に払わないと物が買えない売れないわけです。食品にかかる消費税は12%から13%に。この数年の物価上昇がデフレとまでいかないが押さえられてきたので、消費者は不平をいうほどに感じないという政府の肚ヅモリ。

所得税は一応トップ税と言うある線以上の収入があると、超えた分に高税率があったがこの税率がさがる。この線はちょっと高級取りなサラリーマンにあてはまり、恩恵を受ける中流家庭が多い。線上にある定年まじかの公務員にはいまいましくも遅すぎた朗報である。また最低控除額が増えるので低所得者層にとって額はすくなくても減税が実感できるのではないか。

住宅税。借家や間借り、賃貸しアパートに住む者と持ち家に住む者との税制がことなっていたが、持ち家住宅税(これバカにならん)が撤廃される。間借り人同様の住居税でいいわけだ。家を持とうとするインセンティブになります。

ボンネヴィク保守(側多数)連立政権は公約の大幅減税を3分の2まで果たしている。今回の予算案でさらに(公約遂行額の)10%減税になる。どこが悪いの?上出来ですよ。

その他の予算配分を見ると:
長期病欠者の異常な比率(全国的に4人に一人が出社しない、信じられないようなほんとの話)に鑑み、国は長期病欠者給与の面倒みきれん、企業も分担しろ!思うに当然だが、会社も長期病欠を理由に解雇できるようにならないと、小企業は倒産する。

主に処方箋薬事品の購入にあてはまる医療費自己負担の上限を約25000から40000円に上がる。それでもいい制度でして、どんな重病で入院しようが手術を何回受けようが1年に4万円以上支払わなくてよい。わたしの不服は義務教育が終わったら歯医者が全部自己負担というシステムです。虫歯治療は美容整形じゃないぞ。

最貧国支援を少し増やして約250億円に。総額そのものはたいしたことないが、ノルウェーは日本の人口の30分の1、その小国が250億拠出する。善意の国でありたいのだ。

そのほか予算を増やした取り組みは
ストレス、ノイローゼなど心的やまいの対策、パトロール警官、成人教育、ホームレスや薬物常習者救済策、etc.

さて、すぐ目がいく酒税ですが、据え置きだ。欧州本土とは言わん、いつになっらスウェーデンやデンマーク並みにしてくれるんだよン。(了)

注:ノルウェー通貨クローネを円に換算してあります。

   



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