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ジャカルタの爆音
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〈 Fri, 10 Sep 2004 〉
●『世界のテロリストはすべてムスリムである』。
これはベスラン人質テロの翌日アル・ラシッド氏がコラムに書いた言葉。同胞に反省を促す晦渋の弁でしたが、インドネシアではムスリムの息子たちオーストラリア大使館前でがカーボンブを爆発させた。犯行はジェマ・イスラミアと断定していい。ほかにあるか? 爆弾がバリのクラブやジャカルタのマリオットホテルで使われたものと同じタイプ。すでに米大使館と豪大使館へジェマ・イスラミアの自爆テロがちかじかあるかもとの情報があり、警戒していた矢先の出来事だった。インドネシアの大統領選挙が9月20日、オーストラリアが10月6日、米が11月行われる関連でテロが予想されていた。 もっとも警戒しているのは大使館側でインドネシア政府はあまり熱心ではない。まじめに例のバクダン作りのアザハフ(マレーシア生まれ)を捜索しているのか、メガワティさんは軍や警察に遠慮がちだ。だから豪州の外務大臣が急遽専門家を連れて乗り込み、独自の捜査をするのに【待った】をかけられない。 ブルネイ王子の結婚式をキャンセルして引き返さぜるを得なかったメガワティに何ができるだろう。死亡した9人はガードマンをふくめてすべてインドネシア人、負傷者の殆どが土地の人、大使館ビル内の人はみんな無事だった。このテロは関係のない市民ばかりが犠牲者になっている。犯行グループだか、便乗ぐみだかが『豪州はイラクから撤退せよ』と要求しているが、インッドネシア市民ばかり殺して冗談いっっちゃいけない。政府は国内の社会問題として扱う方が国民に誠実だろう。それによって警察が本腰をいれてかかれる環境がうまれる。僭越だがそうおもう。 ●暴力とヒロイズムのテロ組織 インドネシアは人口最大のイスラム国家。アルカイダとその昔つながっていたジェマ・イスラミアはインドネシアからみ南アジア一帯に【汎・イスラム国家】建設を目標に掲げるテロ組織ということになっている。しかし理論武装があるわけでなし、法廷にあらわれたバリ、サリ・クラブ爆破実行犯の一人であるサムドラの態度(金メダルをとった選手のように嬉々として両手を天にあげておったわ)であきらかなように、暴力と暴力に酔うヒロイズムに狂ったチンピラの集団いがいのなにものでもない。(了) ----------------------- 補追:『世界のテロリストはすべてムスリムである』について Our terrorist sons are an end-product of our corrupted culture," Abdulrahman al-Rashed, general manager of Al-Arabiya television wrote in his daily column published in the pan-Arab Asharq Al-Awsat newspaper. It ran under the headline, "The Painful Truth: All the World Terrorists are Muslims!" "Most perpetrators of suicide operations in buses, schools and residential buildings around the world for the past 10 years have been Muslims," he wrote. Muslims will be unable to cleanse their image unless "we admit the scandalous facts," rather than offer condemnations or justifications 上記はベスラン人質テロの翌日アル・ラシッド氏がコラムに書いた抜粋。氏はアルジャジーラTVと並ぶアルアラビアTVの編成局長で以前からロンドンベースのアラビア語紙モAsharq Al-Awsatモ の編集長もつづけている。氏の多くのコラムが英訳されてwww.arabview.com/ にあり、ここから氏のコラムを全部集めたサイトにもアクセスできる。 |