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米軍死者4桁の大台
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〈 Wed, 08 Sep 2004 〉
●やみくもな米軍攻撃
昨日【近々また空爆をやるだろう】と書いたら翌7日(火)に海兵隊はファルージャを猛爆、反乱側に100人近い死者を出したらしい。おちろん巻き添え民間人を含む数だ。ピンポイント攻撃は昔語りになりましたか。ま、米軍が戦果を水増しするので実際は多くてその半分ぐらいとおもうが。 一方、バグダド郊外のサドルシティーでは二日連続して米軍とマヘディ民兵が衝突、米軍がヘリを使った攻撃で100人近い死者が出たといわれる。シスタニ師は聖地ナジャフに権威があるが、その威光は南部地方やバグダッド近郊の自立したサドル支持者には及ばない。またシスタニ師自身、地方のサドル支持武装派に自粛を求めるようすもない。エゴイスト、ひとりよがりな人だ。 ●ブッシュにのしかかる米軍死者数4桁の大台 米軍の死者はイラク人のそれよりウンと少ないが、ペンタゴンは開戦以来の米軍死者が79月7日で1001人と報じた。これは大ごと、4桁の派遣兵死亡は米国民が厭戦気分に傾くやまばであり、ブッシュに打撃を与え、そのぶんケリーに有利になる。ケリーはすぐこの1000人に達した米兵犠牲者を話題にあげ、イラク論争でブッシュに反撃した。遊説の途中でコメントを一見すると、デッドシリアスな表情にブッシュの個人攻撃がない。その調子でいけば挽回できるのだが……。マイクを持って演説しだすと内容ウスく、平坦でツヤがないのはなぜだろう。 ベスランの人質テロはブッシュに幸いした。テロ対策で票を稼ぐブッシュにとって、外国でおこるテロ事件は『風が吹けば桶屋が儲かる』ように儲かるのである。そのかわりテロにヤラレル米兵が1000人の上限をうわまわると損、支持にかげりが出る。ブッシュがこの難関をどうかわすか、楽しみね。 ●どこにいるのかコーリン・パウエル ところでだ、パウエルさんはどうしちゃったのかトンと音沙汰がなくりました。オリンピックの閉会式に出席する予定が、治安に自信がないというギリシャ政府のご意見でスーダンの調停からまっすぐ帰国、それ以来聞かなくなった。ブッシュの選挙にはラムズフェルドともどもタッチしないということで、共和党大会に姿もみせない。でもラムズフェルドはベスランのテロ事件で一席ブッています。久しぶりにラムズ節健在、よかったな。 それでパウエルさんどうしてるかと国務省のサイトを見ると、ちゃんと国務省にいて、長官らしく立ち働いていました。7日はロシア大使館へベスラン悲劇の哀悼に赴き、ブッシュ大統領、ローラ夫人、国民にかわって記帳した由。7日の記者会見では、チェチェンのこと、カシミールのこと、イランの核のこと、イスラエルのガザ攻撃のこと、キッチリ、マジメに応答されておりました。(了) |