安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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米民主党大会をまえに

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〈 Mon, 26 Jul 2004 〉



●米民主党全国大会、ボストン・コンヴェンションが今日、月曜日から4日間の幕をあける。年を追うごとに大会プログラムや報道が華々しくなるが、熱気は会場だけでおわるのではないか、個人的に興味が持てなくて困ってるくらい。ディーンや、ゲプハート、マッケインやエドワーズが候補指名のバトルロワイアルを争っていた頃は論争を聞いておもしろかった。それがケリーに絞られて以来、論点がボヤけたわけではないが民主党の内輪祭りに酔いしれている感じがする。全国へ波及しないのだ。
副大統領候補の決まるまでが遅すぎたためだろうか、エドワーズの好影響はごく一時的で不発に終わている。いまいち魅力に欠けるケリーのメートになったため、私の目にエドワーズが前より器が小さくなったように見える。ラリー・キングのトークショウではっきりそう思った。本来ならケリー支持率が戦時大統領のブッシュに大差をつけていおかしくないアメリカが、そうならないのはケリー氏の個性が買われていないためだろう。いまだにデッドヒートを競り合っているようでは先々大丈夫か心配になってきた。
●いまデモクラットで一番輝いて見えるのがゴアですね。ブッシュ非難に目玉の据わった圧倒的なドスに迫力がある。一時はコミックタレントに転向かtと思わせた剽軽なゴアだったが、惜しいなこの人。ヒラリー・クリントンなんか頭いいだけ、惜しくない。民主党大会が内輪祭りから、全州へ、共和党支持者を取り込むか、ポイントはケリーのキーノート演説にかかっている。
ケリーがブッシュにやや負けている分野はテロとの戦い、それくらいである。イラク戦後処理については早期撤退を仄めかすあやふやさが胡散臭く、気まずくなった独仏関係の修復とか、悪くなったアメリカの海外イメージを回復することを訴える。もちろんできるにこしたことはないが、そもそもアメリカ人はそれほど海外の目を気にするだろうか。世界一強い政府のイメージを最も気にする国民が、他国に取りなし擦り寄る姿勢などまっぴらごめんだろう。
コンヴェンションへの直後は、ケリー&エドワーズ組の支持率が10%上がると予想されている。だが11月まで維持できそうもない。最後まで予断はゆるされないが、わたしの独断はすでに吹聴しているとおり、『戦争を始めたブッシュは再選されない』です。(了)



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