安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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アラファト、stil going.

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〈 Tue, 20 Jul 2004 〉



●昨日の続きを少々。アラファトはあっさり従弟の昇格を取りやめ、治安トップ人事は元のさやに収まった。あらまあ、よういわんわ。抗議辞任したはずの治安最高責任者のマジェイラは、『アラファト議長の指導にしたがい、内紛を避けるため全力を尽くす』だと。舌の根がかわかぬうちにこの調子、ゲンナリしたなもう。国連のアナンもさすがゲンナリしたようで、改革をサボるアラファトに相当キツイことを発言しています。
評議会の総選挙を1976年以来、一度も行っていないのだから。アフガニスタンもイラクも民主選挙に向けて準備に勤しんでいるのに、アラファトは実にウマイこと避けてきた。2002年、内閣不信任動議の際は投票直前に閣僚の辞表をとりまとめて総辞職、新閣僚を任命して不信任投票を潰したことがある。(コラム【不信任投票をかわしたアラファトの奇手】2002年9月12日参照)>>>>>>コラムNo.165
●辞表を出したクレイ首相はアラファトがいまだ受理しないので、宙ぶらりんのまま息巻いてはいるが、親分に挑戦する気はない。辞めたくない閣僚たちはクレイの続投をのぞんでいるので、親分の要請があれば辞表撤回しそうなくもゆきだ。アラファトと張り合う人間がだーれも、ほんとに誰もいない。てなわけで、またもわたしの期待、アラファト退陣の期待はとおのいた。もう肉体的寿命を待つしかないのかしら。
19日に予定されていた【分離フェンス違法】に関する国連総会決議が、アアラブ連合の提出した決議文案に、EUが修正を求めて1日ズレこみ火曜日になった。この決議は20数回のイラク決議と同様、拘束力のない決議なのでシャロンは平気、国際世論の非難を承知でパレスチナテロの防衛措置として建設を続ける。さて、アラファトは対抗手段があるか。ない。そこがまたシャロンの付け目で、自治政府の内紛をハラでは歓迎しているのです。
●国際世論など気にしないイスラエルに反して、北朝鮮は核問題が国連の議題にあがることを異常に怖れる。悲壮なまで阻止しようとする。金正日には滑稽な面が多々ありますな。(了)



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