安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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韓国騒然、イラク人質のゆくへ

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〈 Mon, 21 Jun 2004 〉



●もっとも危険なビジネス戦士 『日曜日の日没から24時間以内……イラクの韓国兵すべての撤退を要求する。さおなくば人質の韓国人キム・スンイル33才の首を送るだろう』。死にたくないと命乞いする金さんと、座らされた金さんをまえに声明を読み上げるテロ一味のヴィデオ映像をアルジャジーラTVが世界に流した。
邦人3人が拉致された時も、自衛隊は撤退しろ、さもなくば一人づつ順々に殺害するという、同じような声明でした。が、あの頃よりテロリストの雰囲気が悪く、交渉する余裕はない。しかも、犯行一味はアルカイダ関係を強調するザルカウィのグループというのがコワイ。ニコラス・バーグの首をちょん切った連中、サリム評議員を殺害したのと同じ連中だ。ジョンソン氏の処刑はサウジだが、犯行グループはアルカイダを名乗っている。
邦人3人の犯行グループは【聖戦蜂起】とだけ、アルカイダを名乗らなかった。解放された中国人出稼ぎグループを人質にしたテロ組織もアルカイダを名乗っていない。処刑を実行する場合はかならずアルカイダを名乗っているのは偶然ではあるまい。
先日はファルージャに潜伏するザルカウィを米軍が駆け込み空爆を敢行して失敗、非難されたばかり(BBSに書きました)、このときすでに金さんはファルージャ近辺で拉致されたようだ。この人はジャーナリストやNGO支援に属するのではなく、韓国のアラブ貿易という会社の社員。ビジネス戦士だ。バーグさんもビジネスを求めて滞在していた。どうも形勢はよろしくない。
●米英につぐスケールの韓国軍
現在これを書いている段階では、韓国の情報が皆無で政府の反応がわからない。ウリ党の若手は撤退を叫ぶだろう。それにしても韓国のイラク派兵はタイミングを半年ちかく予定からズレている。ズレながら約束を守って8月に3000の兵隊をイラク北部に派遣するというから、そうなれば米英につぐ3番目の大部隊です。
現在韓国軍は600人が北部キルクーク周辺に駐留、サマワより治安のわるいところで、このところパイプライン爆破テロが頻発している。主に建設工兵と、医療部隊で目立たないプロファイルだが、3000人の派兵は突出しているではないか、テロリストたちを奮い立たせます。韓国が8月の派兵を正式発表したのが金曜日、ただちに韓国人を攫っている手際よさ。韓国を、同盟国を震え上がらせるという目的がハッキリしているだけに交渉の余地はない。(了)



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