安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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ブッシュ、20年後の評価は?

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〈 Tue, 15 Jun 2004 〉



昨日の結びは、クリントンは蓋棺時レーガンのような高い再評価も関心も得られないが、海外での評価はレーガンを凌ぐ……という私見でした。人の死後を仮定してマナイタにのせる不謹慎と傲慢を昨日から後悔しています。いたって気は小さいのです。死ぬ事を前提にせず、20年後の評価というハナシに変更します。
●パパブッシュは在任中ケネディに次ぐ支持率(約60%)を得ていたが、はて何をした大統領かと言うと、思い出せることはたいして無いのだ、これが問題。東西冷戦の終焉を導いたレーガンのようにキラリと輝く想いでがないのです。したがって国民的人気がわき起こる気配がない。かといって【ウソ】で混乱したこともなし。財政黒字に向かったのはレーガノミックスの効果か偶然か、前時代の遺産であり、パパブッシュの成果とはいいにくい。幸いはバーバラさん。ファーストレディというより、ファーストマザーの人気があがるでしょう。
●さて、現大統領のブッシュは時代が代わればレーガンの評価を得ただろうに、潮目がわるかった。レーガンの相手、ゴルバチョフはすでにペレストロイカ(改革)とグラシノーシ(情報公開)がソ連国民の支持を得、機は熟していた。一発の弾も撃たず一押しすればソ連邦はコケたのでした。ところがブッシュが相手にしたは民主化のかけらもない国と国民を反米で固めていたサッダムのイラク、しかも異教徒である。ハンデがありすぎた。
アフガニスタンより教育文化が高く、オイルマネーで復興を安易に考えていたのが落とし穴でした。小生もそう思っていた口です。主権移譲、その後の民主化がいつかイラク人の手で成立するとしても、戦争の失敗は明らか。たとえ20年後、北アフリカからパキスタンまでイスラム国家を民主化する中東構想の兆候が現れたとしても、ブッシュ政権の成果として集金できるとはかぎらない。
もうひとつ、ブッシュ評価が落ちる要因は、開戦理由や刑務所虐待など核心的なケースに【ウソとインペイ】疑惑が拭えない事。レーガンのイランコントラや、ニクソンのウォーターゲート事件なら時が癒してくれたが、アメリカ44代大統領ブッシユの歴史的評価は厳しい。20年後、海外の評価は米史上最悪の大統領か。(了)
私情;以上はわたしの客観的予想。個人的にはブッシュ支持、ブレア大好きなんですな。両者、次期選挙に負ける(開戦時に書いたとおり)予想ですが、それまで味方します。



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