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クリントン、20年後の評価は
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〈 Mon, 14 Jun 2004 〉
人の評価は納棺されてから決まるという。ではレーガンの時代と同じ2期8年をつとめたクリントン大統領の場合は?在職中はクリントンの方がやや高い支持率を維持していた。しかし政策は強いアメリカ、世界の警察をを引っ込め、話のわかるイメージを創りだし、国際的には最も人気のあるリーダーでした。
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レーガンはアフリカ、南米に受け入れられず、イギリスを除く欧州でも良くない。当地では葬儀に出席したペターセン外相が出席理由を『レーガンは誤解されている』と言い訳したり、それくらい評価はひくいのです。ひきかえ、クリントンはアフリカ、中南米で人気を高め、欧州では故ケネディとクリントンがいちばん好感をもたれている。
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礼儀正しいと賞賛されるレーガンとちがってクリントンはモニカ・レヴィンスキーでホワイトハウスを汚したようににシュミがひろい。内では約束をすっぽかすなど、およそディーセントと言える人ではないにもかかわらず、国際的評価ではクリントンに軍配があがる。東西冷戦を終わらせたレーガンがグレート・コミュニケーターと言われるのはアメリカ人の視点であって、海外コミュニケートではクリントンの方がグレートなのではないか。欧州一般の印象としてそう感じられる。
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多くの点で正反対だったクリントンが納棺されたとき、どのように再評価されるのだろう。ニクソンの例を出すまでもなく、死ねば生前より偉大に見えるものだけれど、レーガンのように弔問の長い列ができるだろうか大いに疑問である。なぜなら、クリントン賞賛するためには、レーガンを否定しなければスジがとおらない。
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アルツハイマーのためレーガンは回顧録を残せなかった。クリントンは2冊目の回顧録が出版されたところである。で、これにはモニカさんの一件がもう少し詳しく書かれているとかで、売れ行きよさそうだ。夫人ばかりがリア風に書かれて負けるものか、ですね。繕いとブリっ子をとおして、夫婦善哉をやり抜くつもりらしい。 夫妻大統領めざして。(了)
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次回はブッシュ20年後の評価を占います。
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