●お約束納品期日はあと５週間
米大統領選まであと５ヶ月、イラク主権移行まであと５週間。ブッシュ、腰がういてきたぞ。治安はいっこうによくならず、ワシントンが期待した起死回生のイラク民主化【５steps】なる演説はぎゃくに支持率をさげてしまった。ホームランを狙った乾坤一擲は空振りのうえ尻餅ついた格好です。ケリーは別に新味のあるイラク計画をもっているわけではないが、世論調査でケリーの計画をベターとする答えが優勢に。要するにブッシュは共和党からも見放された。『ナイアガラ滝へ突進』ですな。

この【５steps】計画は6月30日の主権移譲からから2005年のイラク憲法制定までを示したグランドプランであったのだが……アルジャジーラは けんもほろろに Bush Iraq plan ﾒNothing Newﾓ新味ナシと報道。掲示板に書いた印象と同じでした。わた
しも反米に転向したのかな？いえ、プリンシプルとして政策は変更をしない方がいいのです。

とはいえ、撤退の計画をあいまいにしておくのがいけない。CPAを解散してイラク暫定政権に権限移譲するのはいい。当然であるが確認できて安心した。しかるに駐留米軍の規模をそのまま維持して、編成されるであろう国連多国籍軍の司令権は米軍が握ったままでは、やっぱりナイアガラへまっしぐらの感が拭えない。せめて削減撤退の日程があれば、ガマンしやすいとおもうのだが。この点と、まだ混沌とした閣僚人選が国連新決議のネックになるので、採択は６月半ばにずれ込むだろう。

●アブグレイブ刑務所の解体と博物館の可能性
サッダムの虐殺と米軍の虐待で忌まわしいシンボルとなったアブグレイブ刑務所を壊して、近代的な収容所をつくることをブッシュが決定。すぐに消してしまいたい心境でしょう。ただし暫定政府の承認が必要です。ブレアの発言では主権イラクに拒否権VETOがある。さ 〜て困ったぞブッシュさん。

ひねくれた見方をすれば、イラク側は部分的に移転して保存したいのではないか。後世に歴史の真実を伝えるちゅう博物館です。サッダム時代の拷問房とか道具類、メインは米軍による虐待写真、ヴィデオなどイスラム文明侮辱をテーマに展示物は有り余るほどある。中国、韓国、北朝鮮の抗日博物館やアウシュビッツのデンです。とっておきの外交カードに使える。いつか観光スポットにリサイクルされる確率は高い。

米駐留軍トップのサンチェス司令官が虐待承認疑惑で更迭されるらしい。サドル師を捕らえないまま……無念だろうな。ご苦労さまでした。（了）

余談：ブッシュ演説をナマ放送で見ましたが、草稿を手で一枚一枚横置きしながらいっさい目をおとさず暗記している。Abu Ghraib の音節は英語にないのだろうか、
この名前にくるたび、 Abu Gﾉgurrorとゴマかしていたのがご愛嬌。私の名前 Masaokiを英語圏のひとはよくMasiokiという。音の並びMASAOが英語にないためで、知能とは関係なさそうです。ワタシめの誤字多発もそうだとおもいたい。

●資料、五つのステップ
1. Handing over authority to a sovereign Iraqi government.　主権移譲
2. Establishing security. 　治安確立
3. Continuing to rebuild Iraq's infrastructure.　インフラ整備
4. Encouraging more international support.　国際支援奨励
5. Moving toward a national election in Iraq that "will bring forward new leaders empowered by the Iraqi people.　イラク人による総選挙を推進