安達正興のハード@コラム

Masaoki Adachi/安達正興


----------------------------------
おもしろく やがてわびしい うたげかな

----------------------------------
〈 Thu, 21 Feb 2002 〉

20日の日本は、衆院予算委員会で行われた田中真紀子前外相、鈴木宗男前衆院議員運営委員長の両参考人の言い分が最大の関心事。政府側から福田官房長官、小泉首相も加わりました。ネットでヴィデオニュースを見た感想を一口で言うなら、とても面白い芸能番組。
田中さんは胸のわだかまりをあるていど発露できたのではないか。官邸と外務省がツルんで大臣を無視したこと、首相がシランプリしたことを口に出せば、行き着く先は首相批判である。田中さんの本音が出ました。野上次官は官邸が決めたこと。人事権をくれない小泉さんともっと早い機会に対決するべきでしたよ真紀子さん! 前にも書いたが、小泉首相はこの点で意識的に職務をサボタージュした責任があるとおもっている。
鈴木宗男議員の答弁は聞くに耐えない身苦しさだった。強者に媚び、弱者にたかる利権政治家はこんな人という見本だ。ねこなで声でにやにや嗤いながら、謝ってもカッコウがつくような場面を提示して反省するといかにもウレシそう。こんな演技で共感が得られると思っているなら、狡い人間というよりオツムを疑う。この人の本領はガラの悪い強引さではなかったか。信ずるところを堂々と答えれば、まだ聞けるのに。
昔の政治家は記者に厳しい質問をうけると、おまえどこの新聞社だ!と怒鳴ったものだが、それですごすご引き下がっては記者失格です。鈴木さんの横暴をゆるす外務官僚が、癒着の構造をつくりあげてニッチもサッチいかなくなった。最大の責任はむしろ外務官僚にある。
筆者は前にも書いたように、国会で[いった、いわない。だした、ださない]を論議してほしくなかった。結果がどうであれ、財政改革、構造改革の勢いを削いでしまうからです。そのことが自分たちに大きなマイナスになることを日本人は感じていないのでしょうか。不良債券の処理は、これい以上待てないせっぱ詰まった緊急課題です。頓挫すれば、日本も世界も、もちろんあなたもわたしも困ります。

おもしろく やがてわびしい うたげかな


Pnorama Box制作委員会

ひとこと言いたい辛口・掲示板へ
筆者へのmailはこちらまで
HOMEまで戻る