安達正興のハード@コラム

Masaoki Adachi/安達正興


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現代病 椎間板ヘルニア

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〈 Wed, 13 Feb 2002 〉

腰が痛い人、まわりにたくさんいるんだなあ。美人アナのおがさ・・さん(ここのお庭番を自称しています)、ポン友あかつ・・さん、碩学しもじ・先生、大兄シクラ・・さん、枚挙にいとまがない。神経がたくさん集まっている腰骨は、いちばん体の重みがかかるところ。人間は立って歩く動物だからです。そんなことないよね。椅子に座るようになってから急に増えた病気でしょ。現代病です。やっかいな椎間板ヘルニアに悩む方々、同情しております。いろんな治療方や体験談を聞かされてうんざりでしょうが、もうひとつ私の経験談などいかがでしょう。
実は23のころから20年近く苦しみました。激痛のため救急車で運ばれたこともある。座ることも横に寝ることも出来なくて、四つん這いになって夜をあかしたこともある。椅子を立つときは両手を机に「腕たて伏せ」のかたちにサポートしないと立ち上がれなかった。何度もカイロプラクター、整体師というのか、のお世話になりましたが、一時のなぐさめ、痛みがすこし和らぐだけだ。日本ではイルガピリンの注射やひどいときはモルヒネを注射してもらって、意気揚々と病院から空を駆けるように帰ったことがある。なのに当地では一切、さようなクスリを使ってくれない。一本打てば歩けるのに当地の医者は副作用があるからといって、痛み止めの錠剤をくれるだけ、安静にせよと一週間の休養診断書を書いてくれた。
ところが、こんなことがあるんですかねぇ。あるとき柔軟体操をしていると、全身の力を抜いた前屈姿勢で、腰痛にこころよい痛みとともに「コキッ」という音がした。筋違いが戻った時のような音です。
3日つづけて同じ姿勢、同じ「コキッ」という音がして、4日目からは残念だがどうしても音が鳴らなくておもはゆい。でも直ったのです。20年間の痛みはこの3日で消えたのです。
いまでは重いものを持ち上げたりあまり腰に無理がかかるようなことさえしなければ、ジョギングできるし、なみの同世代よりずっと肉体労働に自信をもっています。ジャンプはしない、椎間板がヒョイと・・おそろしや。
ただし、この弛緩して前屈する姿勢は往々にして、椎間板がますます飛び出す場合があるので、人においそれと勧められません。と、断ったうえで解説します。悪くなったら自己責任。
力を抜いてスーと頭を膝に近付けると腰が痛い、その痛みが危険な痛みでなく、快い感じの痛みなら、力を抜いたそのままの姿勢で様子をみるのです。「コキッ」とくればオメデトウ!あなたは直りました。
もうひとつ絶対おすすめの商品がある。愛用のエルゴノミクス仕事椅子。座る部分、背もたれが座る人の姿勢に応じて前後に傾く。前かがみになると座部・背部が前に倒れ、うんと後ろにもたれるとギューンとロッキングチエアーのようにうしろへ揺れる。こうして絶えず腰部を動かし、柔らかさを保つことが最良の自衛策。腰の背骨が固まった状態、ロックされた状態がいちばんわるい。
机に座る時間が多い事務系スタッフには絶対の必需品でありますゾ! もちろんアームレストがついているほうが人にやさしい。あまり日本のカイシャではこのタイプの椅子が一般的でないように思う。少し値は張りますが、社員が健康を維持し、病欠が少なくなるから結局カイシャの得。家具やさんも儲かって、三方一両の得、三役揃いぶみ、構造改革シャンシャンシャン。
北欧の公的機関、役所や、病院はワーキング環境がうるさく、いえよく行き届いていて、かつて働いていたところでは、腰痛の人に何種類もの特殊ないすのパンフを持ってきてくれた。自分にマッチしたものを選ばせてくれる。びっくり箱の頭の部分に自転車のサドルがついたユラユラ立ちの椅子もあった。そのとき上記おすすめの椅子を所望し、非常にらくちんだった。以来このタイプを離せなくなっている。

-- Med vennlig hilsen /Regards/ではまた

Pnorama Box制作委員会

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